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森の暮らし  たいまぐら便り
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あの海は
昨日は朝から気持ちが不安定。落ち込んだりイライラしたり。
こんな時は、身体を動かすにかぎる・・・と、先日の余震で崩れた薪を積みなおしたり、軒下のゴチャゴチャを片付けたり、窓拭きもする。気がまぎれるし、家もきれいになるから、一石二鳥。
友人からかかってきた電話にも救われる。茨城のNちゃんと久しぶりに話し、盛岡のCさんと会う約束をする。熊本のIさんには愚痴も聞いてもらった。

Iさんは写真集も出されているプロのカメラマン。先日まで被災地にでむいていたらしい。福島の南相馬にも行かれたとのこと。私の母の郷なんだ・・・と話すと驚いていた。被災地の写真も撮ったが、美しい町並みに心が動いてね。そんな写真も撮ってきたのよ。と教えてくれる。
嬉しかった。

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私の母の郷は旧原ノ町(今の南相馬市)です。
小学生の頃、夏休みのほとんどを祖父母の家ですごしました。その楽しかったこと! 楽しい思い出は山のように。今でも時折思いかえされます。
おばあちゃんの家は、海まで歩いていける距離です。地震後はとても心配でした。幸い津波の被害は受けませんでしたが、原発事故が発生。親戚の多くが会津や県外に避難し、祖父母の家に、今、住む人はいません。
海水浴にもよくでかけました。砂遊び。波うちぎわでの水遊び。そして料理上手の叔母の豪華なお弁当。楽しい思い出がいっぱいあります・・・。
でも、あの海も、すっかりかわってしまいました。

津波被害を受けた福島の海の映像を見るたびに、あの懐かしい海辺も瓦礫で覆われたのだと心が痛みます。その上放射能にも汚染されてしまったのだ・・・。本当に悲しく、そして強い憤りを感じます。

地震の数日後、久しぶりに幼い頃のアルバムをひらきました。おばあちゃんの家で撮った写真もたくさん。あの海で撮った写真もたくさんあります。姉のお古の水着を、背中のところでずり落ちないようヒモでバッテンに結んでもらっている私は、仲良しの従兄弟たちと、それはそれは楽しそうな笑顔で写っています。叔母ちゃんやおばあちゃんも一緒にお弁当を囲んでいる写真も。見ているうちに涙が止まらなくなりました。
変わり果てた映像には心が凍り付いて涙すら出なかったのに、あの海の本来の姿・・・美しく、そして人々が楽しく憩う様子に、せき止めていたものがどっと崩れてしまって・・・。
あの海がもとにもどることはあるのだろうか。
収束の道筋すら見えない原発事故の現状を思えば懐疑的になってしまいます。

でも、幼い頃の写真に写っている本来の海の姿を見ていると、悲しみの次に強い思いも湧いてくるのです。またあの海にもどしたいという思いが・・・。

Iさんが、美しい町並に、痛みをともないつつカメラを向けた気持ちは、一つの祈りの姿なのではないかと私には感じられました。その気持ちが嬉しかった。破壊された風景よりも、きっと強い力を生み出すと思うから。
Iさん、いつか写真を見せてくださいね。
あ~、でも、
出来ることならIさんに、あの美しい海も見てもらいたかった。波打ち際でチャプチャプと遊んで欲しかった。心からそう思わずに入られません。

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結が小学生の頃、毎年のように海水浴に出かけていたオランダ島。
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山田町で渡し船にのって島へ。
美しい海。海の向こうにはかつての山田の町並。
またこの景色が戻ってきますように。
人々の暮らしが戻ってきますように。
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by chihoa3 | 2011-04-14 09:25
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