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森の暮らし  たいまぐら便り
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一昨日の余震。余震というにはあまりに大きな揺れでした。数秒後には停電に。真っ暗な中、枕元においていた懐中電灯とラジオをひったくり、裸足で外に飛び出しました。まわりに高い建物がない我が家の場合、やはり外に出るのが一番安全なのではと思っているので・・・。
本震の後10日間ほどは、動きやすい服を着て休み、すぐ飛び出せるように靴下をはき、寝間の大きな窓の外にはサンダルも用意していました。でも・・・本震から間もなく一ヶ月。いつしか、そういう備えをしなくなっていました。油断大敵と自分を戒めつつ、まだまだ続くんだな、と正直ショックも隠しきれません。夜ぐらい油断して休みたい・・・というのが本音ですから。

まさにその日に、本を手渡してきた子どもたち。どんなに怖い思いをしただろうと、余震が終わった直後に次々と顔が思い浮かびました。もういい加減にして!そう叫びたいような気持ちです。

本震の後、棚の物が落ちないようヒモをはっていましたので、前回のように器やビンが割れることもなく、本棚の本が飛び出した程度。ご心配のメール等々、いただきましたが、私たちは大丈夫です。
再度被害を受けたみなさん、やっと、やっと復旧したライフラインがまた途絶えてしまったみなさん、お見舞い申し上げます。

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皆さんからお送りいただいた本は約3200冊。本当にありがとうございました。うち約700冊を車に積み、正宏さんと二人、7日に被災地へ出むきました。

峠を越えて先ず大槌町へ。その後山田町へ。
計18箇所の避難所を訪ねました。
インターネット上に掲載されている避難所リストを手に、地図とにらめっこしつつの道中です。

今回は小さな避難所をコツコツ回ろう。そう決めていました。本の入った箱を、ただ「どうぞ」と置いてくるのではなく、読みたい本を選んでもらいたいという思いもありましたから・・・。

避難所の受付で先ず声をかけます。数十人から百人前後の少し大きな避難所には受け付けがあり、運営されている方がおられますので、その方に声をかけます。もっと小さな避難所ですと、洗濯をしたり、お料理をしたり、小さなお子さんをあやしておられるおばあちゃんなどがおられますから、そういう方に声をかけます。
そして可能なら、子どもたちに玄関先の広場などに出てきてもらい本を選んでもらいました。許可をいただいてから、スペースのあるところに本「箱」を並べて・・・。
「わ~、本だ本だ!」靴をつっかけ、つっかけ走り出てくる子たちもいたんですよ。本当に嬉しかったです。「自分で選ぶというのが嬉しいね。」と言ってくださったお母さんも。「よかった」
でも不安そうな表情をした子達も・・・。ある三歳の男の子もそうでした。本を手にとるたびに、「これ恐い? これ恐い?」とお母さんに尋ねます。その度にお母さんがパラパラと本をめくり「ううん、これ恐くないよ。楽しいお話だよ」。そういってもらってはじめて安心し、本を開くことができるようでした。恐い思いをしたものね。その体験はまだ形を替えつつ進行形で、その不安を感じとっている様子に心がいたくなりました。でもその男の子も30分ほどかけてたくさんの本を選んでくれたんですよ。本当に嬉しかったです。
ある男性からはこんな声もかけられました。「うちにも五歳と十三歳の女の子がいるんですが、みつくろってもらえますか」自宅避難をされているのでしょうか。そういう方にもお渡しできてよかった♡です。
キラキラとした印字が施された可愛い表紙のティーン向けの本を、真っ先に選んで胸に抱えた五年生の女の子。「その本、可愛いよね」と声をかけたら恥ずかしそうにニコッ。こういうのが好きな年ごろだもんね。結と重なり、なんだか涙がでそうになりました。
高台にある小さな保育園。園庭にはたくさんの子どもたち。中学生、小学生、そして就学前の子どもたちが、まじって遊んでいました。数十人いたでしょうか・・・。保母さんらしき方に声をかけましたら、出来れば小学校以上の子どもたちが読む本が欲しいとのこと。そういう本を、今回は多くは持ってこなかったし、その本も、大方もらっていただいた後だったので、たくさんの中から選んでいただけなかったのが残念です。近々、また、中学生や小学校、そして高学年むけの本を持って訪ねたいと思います。小さい子と一緒に遊んでいた彼らの為に。
小学校も三箇所回りました。小学校には図書室がありますので、二箇所では「ありがたいですが充分です」と丁寧なお断りの返事。でもひとつの小学校では、就学前の三歳と五歳の女の子がいるとのことで、その二人にぴったりの絵本を10冊ほどお渡しすることが出来ました。
もちろん、運営の妨げになってはご迷惑です。子どもたちに出てきてもらうのが無理そうなところでは、運営されている方と相談し、避難されている子どもたちの年齢層などを聞いた上で、私が見繕ってご希望の量の本をお渡ししました。運営されている方が「私がえらんでもいいですか」といって選んでくださった避難所もありました。ご自分が子育てしていた頃を思い出して、「この本すきだったのよね」そんなことを話ながら、選んで下さった方もいました。

数人の方から、大人用の本はないの?との声も。我が家にたっくさん眠っている文庫本を、次回は積んで出かけようと思います。
あるおじいさんからは「辞書がほしい」とリクエストされました。みんな津波にもっていかれたという話をされた後、「せめて辞書ぐらい持っていたい」とのこと。今度必ずおとどけします! 我が家で眠っている辞書も、あのおじいさんに使っていただいたらさぞ喜ぶことでしょう。

避難所を回って、つくづくかんじたことは、避難所ごとにニーズがちがうということ。考えてみればあたりまえのことなのですけれど・・・。必要なものを必要な量お届けするということは、とても難しいことなのだと感じました。生活されている人数の多少、年齢層、等々によって、必要なものはもちろん違うのですから。洋服や本などは特に難しいのかもしれません・・・。ある避難所では一つの教室が洋服で埋もれていました。でも必ずしも必要なものが揃っているわけではないとのことでした。ある避難所では不足している物資が、ある避難所では飽和状態だったりもするのでしょう。運営されている方も本当にご苦労されていると思います。

実際に避難所をお訪ねして「時間はかかるかもしれないけれど、こつこつと本を手渡していこう」と思いました。いろいろなお届けの方法があるのでしょうけれど。今お預かりしている本をお配りするのに、思っているより時間がかかるかもしれません。でも丁寧に大切に、手渡しというスタイルでお配りしていきたいと思います。

今回は約600冊の本をお届けすることができました。みなさんありがとうございました!

今回は私の好みの本を多く持っていってしまいました。ちょっと反省です。ポケモンやウルトラマンはやっぱり人気なんですね。少しだけ持っていったそういう本は「あっ!」という間になくなりました。物語も読んで欲しいけれど、ディズニーやカメンライダーの本があることで、本箱に興味をもってくれる子もいるようです。次回はいろいろな本を満遍なく車に積んでいきたいと思います。

★お知らせ
本の受付はしばらくお休みします。置き場所もそろそろ足りなくなりそうです。(離れの小屋に置かせて頂いているのですが、ちょっとした図書室状態。本が大好きで、本屋さんや図書館になら何時間でもいられる質の私ですので、分類整理もとっても楽しくさせていただいています。結も読書三昧。もって行く前に読まなくちゃ!と張り切っているようです。全部は無理だと思うよ・・・)。只今ご準備中のものは折角ですのでどうぞお送り下さい。ありがとうございます。

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被災地の様子を目の当たりにして、文字通り言葉を失いました。信じられない光景でした。理解できない姿で多くのものが混沌と存在している光景。何か現実味がもてず、ぼうぜんとしてしまいました。ねじられたような車。ぐにゃりとまがった電柱。頭上に漁船があり、家の二階部分だけが90度回転した状態で忽然とある。ここにあるべきもの、あったはずのものが、まるで思い浮かべられない、それほどの破壊された光景でした。見知った場所のはずなのに、元の姿を思い浮かべることさえ難しい・・・本当に恐ろしい光景です。まだとても言葉にできません。信じられないという気持ちが強すぎるのかもしれません。ここに暮しがあったとかんがえるのが怖い。それほどのすさまじい光景でした。そんな中を、ここで暮していた証を探して歩いている方たちの姿。苦しくなりました。

なんだか逃げるように、津波に破壊された海岸沿いの道を走りぬけました。そして高台の避難所へ。
津波の直接の被害を受けなかった場所では、暮しがものすごい存在感で営まれていました。学校のフェンスにかけられている洗濯物。食料の入った箱をリレーする人の列、急ごしらえのドラム缶のストーブの周りには燃えそうなガレキが積まれています。すべてが、一生懸命生きようとしている証に思え、なんだかホッとしました。こんなことを言っては、避難所で暮されている方たちから叱られるかもしれませんが、その生命力に救われるような気持ちがしたのです。

その生命力が、この先削がれるようなことがあってはならないと強く強く思いました。やはり行政のサポートが何より必要です。仮設住宅や、被災地での経済活動の復活などなど。そうした支援が行き届き、また普通の生活が営まれますように・・・。
もちろん、私たちもできることをしていきましょう!!
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by chihoa3 | 2011-04-09 10:58
<< みつけたよ!! ありがとうございます! >>